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岩城ヨルさん（仮名）は親戚の手助けを受けながら一人で生活していましたが、徐々に家事ができなくなり、夜間眠れず家の中を歩き回るなどの行動が増えてきたことから家族が心配し、当グループホームへの入居となりました。
入居から２年後、岩城さんは事業所になじみ、穏やかに生活されていましたが、転んで足を骨折して入院することになりました。
入院中は治療や痛みのためにほとんど動けず、食事もあまり取らず表情は乏しくなりました。
家族は「退院後は安心して過ごせていた事業所に任せたい」と思っていました。
病院の医療職との話し合いでもまずは体を整えることが大切という点では意見が一致していました。
しかし、病院では多くの患者を見なくてはならず、岩城さんとの関係性をつくることができず、適切なケアが難しい状況でした。
そこで岩城さんは事業所に戻り、生活を再開することになりました。
まずは体力の回復を目指し、食事と水分の摂取量を体に負担がかからないように増やすことから始めました。
食事が「楽しいこと」になるように、岩城さんのペースに合わせた介助や食事の内容も工夫しました。
同時に日常生活の中で岩城さんが無理なく身体を動かせるよう、介助の仕方も統一して行いました。
すると、徐々に岩城さんの表情が明るくなり、食事も半量まで食べられるようになりました。
今では足の痛みもなく、職員の介助があれば数mほど歩けるようにもなり、家族もとても喜んでいます。
事業所のメリットは、少人数の利用者に対して一人一人との関係性を築き、その方に合ったケアを行えるところです。
今回、早めにグループホームに戻るという判断から、岩城さんの回復につながりました。
「愛の家グループホーム鴻巣」（埼玉県）ホーム長