※画像はイメージです。

35歳の田中マイカさん（仮名）は、いずれ祖国のフィリピンにいる両親を日本に呼び、自身が介護をしつつ地域の介護サービスを利用するという生活を考えていました。そんな経緯から介護と介護サービスを学ぼうと考え、当グループホームで働き始めました。

入職当初は言葉の壁が大きく、入居者との関わりで悩むこともありましたが、入居者と向き合うために勤務時間外に日本語を勉強し、日本語検定１級（社会人レベルの日本語）に合格するまで日本語が上達しました。日本語が上達したことに加えて、介護について学びを深めた結果、丁寧な言葉遣いや明るい性格、笑顔あふれる入居者との関わりは、他の職員の手本になっています。

マイカさんは、祖国に住む両親を日本に呼ぶために長期休暇を取り、帰省する必要がありました。しかし、職場に迷惑がかかると思ったのか、このことを職場の人に言い出せずに悩んでいました。マイカさんのわずかな表情の変化に気付いた他の職員が「何か悩み事がある？」と声をかけたことがきっかけで、マイカさんは職員・事業所責任者に悩みを打ち明けることができました。

認知症ケアに従事する介護職員は、入居者が安心して安全に暮らすためにささいな変化も見落としません。そして本人が話しやすい雰囲気をつくり、傾聴するスキルに秀でています。それは入居者に限らず職場で働く職員に対しても同様です。

周りの職員、事業所責任者の理解もあり、マイカさんは長期休暇を取って帰省することがかないました。マイカさんは日本に帰国した現在も当ホームで働きながら国家資格「介護福祉士」の資格取得に向け、自己研鑽(けんさん)しています。「仕事をする中で何度か挫折しそうになったが、入居者の笑顔、優しい職員のおかげで立ち直った」といいます。

「愛の家グループホーム可児土田」（岐阜県）　ホーム長